毎年5月初旬に行われる総合芸術大賞、百想(ペクサン)芸術大賞。
歴史は古く、1965年から韓国大衆文化芸術の発展と、芸術家の士気高揚のために制定された授賞式で、
1年間放映または上映されたテレビ/映画/演劇部門の制作陣と出演者に授賞される総合芸術賞となっています。
58回目の開催となった今年の百想芸術大賞は、コロナウイルスの余波で2年間無観客行事として行ってきましたが、
今年は防疫方針が変わったため、再度観客を入れ「再び、春」をテーマに進行されました。
中でも毎年注目を浴びるのが、受賞者たちの受賞スピーチ。
今回は受賞者たちの人柄が出た、心に残るスピーチをご紹介いたします。
ファンの思いを受け取ったイ・ジュノ、キム・テリ
今年注目されていた賞のうちにひとつがTiktok人気賞。
事前にTikTokアプリで行われた投票で受賞者が決まった賞ですが、
今年の受賞は「やはり」と思わせてくれる、イ・ジュノ(2PM)、キム・テリの受賞となりました。
イ・ジュノ
「この賞のために多くのファンが昼夜問わず投票をしてくださったと聞いています。個人的にこのような賞を受賞したのは初めてですが、投票してくださったすべての方に感謝の言葉を伝えます。
『赤い袖先』、また2PMジュノを愛してくださる多くの方に感謝します。いい活動を通して報いることができる、いいひとになるようにしたいです。」
キム・テリ
「今回はあまり緊張しないと思っていたんですが、心臓がとても震えますね。今回、投票システムがよくわからなかったのですが、、、ファンの方々が戦争をしていたと聞いています。ファンの方々、家族、友達など、投票してくれた皆さんに感謝します。
『二十五、二十一』はどんな文章でも残せないほど意味のある作品です。あるものは言葉を吐くことで意味が薄くなったりもする。私をもっと素敵にしてくれた作品に、ナ・ヒドに感謝の言葉を伝えたいです。愛してくださってありがとうございます。」
2人ともファンの想いを受け取ってくれた、ファンにとってもうれしいスピーチでした。
家族や先輩への感謝を伝える、韓国らしいスピーチ
日本ではメジャーではないですが、百想芸能大賞ではお笑い部門も大注目。
毎年受賞者発表の際にはギャグを取り入れて、笑いあり、涙ありの見ごたえたっぷりの受賞発表となります。
今年は男性はイ・ヨンジン、女性はジュ・ヒョンヨンが受賞しました。
イ・ヨンジン
「本当に予想できなかったです。 何と言えばいいかわからないんですが、、、 恥ずかしいんですが、妻が今回は賞をもらいそうだから、現場に来たいと言ったんです。 今奥さんが来ています。 愛してます。一人しかいない息子ユンジェが生まれてから仕事がうまくいくようです。 福の塊なんです。
私がするユーモア、コンテンツを見れば多くの方が難しいと言って、B級の感じ、飛ぶような感じがしてメジャーではないとも言っています。 でも僕はメジャーというものが何なのか分からない。 私が追求することがいつか認められ、笑いと拍手を送ってくだされば、それで幸せを感じながら生きたいです。 私、イ·ヨンジンは普通のことで笑わせる人ではないんです。 ありがとうございます」
ジュ・ヒョンヨン
「実は私は夢を見始めたころから『SNLコリア』のクルーになりたかったです。 そしてある日突然クルーになり、一生本当に会えないそんな先輩たちに毎週会って演技できる機会が与えられたました。 それで一週、一週がとても幸せだったし、とても感謝する。 シン·ドンヨプ先輩、クルーの方々に毎週あまりにも多くのことを学んでいます。 思う存分私の想像を表出できるように環境を作ってくださって本当にありがとうございます。
『チュ記者(SNLコリア内のコントキャラクター)』は大学の時に上手になりたくて認められたい気持ちがあふれて出てきたキャラクターなんです。チュ記者を演技しながらとても幸せでした。 共感して応援してくださってありがとうございます。」
授賞式という大きな舞台で、家族にまっすぐに愛を伝えたイ・ヨンジンは、とにかくかっこいいですよね。
ジュ・ヒョンヨンは今の若者のしゃべり方や癖を風刺したキャラクターが人気を博し、今回の受賞に至りました。
スピーチでは涙を流しながら、しっかりと関係者への感謝の気持ちを伝える、とても韓国らしいスピーチでした。
韓国国民の心をかっさらった、チョ・ヒョンチョルのスピーチ
最後にご紹介するのは、NETFLIXドラマ「D.P.」にて気迫あふれる演技をみせ、
見事助演男優賞に輝いたチョ・ヒョンチョルのスピーチです。
受賞スピーチでは死を目前にした父親への慰労のメッセージを送り、韓国で大きな話題となりました。
「お父さんが目を少しだけ向けると、庭の窓の外に赤い花が見えるでしょ。 それおばあちゃんだよ。 おばあちゃんがそこにいるからお父さんが怖がらないでほしい。私は”死”というのは単純な存在様式の変化だと思う。 だからお父さん、怖がらず最後の時間を美しく過ごそう。
昨年1年間、<君と僕>(セウォル号事件を取り扱った映画)を撮りながら、私はセウォル号の子供たちがここにいることを感じることができました。 その映画を準備する6年という時間の間、私にとってとても重要だった名前、彼らが死んだ後もここにいると信じています」
このスピーチに多くの視聴者は「人生こそが思いがけないプレゼントなんだと気づかされた」「彼の受賞スピーチがしばらく思い出されそうだ」「死を控えた父親に『死は存在様式の変化』と話すが、その言葉の中に込められた意味が分かりそうで泣きそうになった」「闘病中の父親と先に亡くなった人たちに、静かに見届けてほしいという気持ちを、言葉を選んで話す姿に感動した」と感動の声が多数寄せられました。
いかがでしたか?
今回は百想芸術大賞でのスピーチを紹介しました。
作品内だけでなく、人柄や性格まで垣間見える授賞式。
気になる俳優・アーティストがいたら授賞式もチェックしてみてくださいね★
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第58回 百想芸術大賞【主な受賞者・作品】
【大賞】
映画部門:モガディッシュ 脱走までの14日間(2022年7月 日本公開予定)
TV部門:イカゲーム
【作品賞】
映画部門:キングメーカー(日本公開未定)
TV部門:D.P.
【男性最優秀演技賞】
映画部門:ソル・ギョング/「キングメイカー」
TV部門:イ・ジュノ(2PM)/「赤い袖先」
【女性最優秀演技賞】
映画部門:イ・ヘヨン/「あなたの顔の前で」
TV部門:キム・テリ/「二十五、二十一」
【助演男優賞】
映画部門:ジョ・ウジン/「キングメイカー」
TV部門:チョ・ヒョンチョル/「D.P.」
【助演女優賞】
映画部門:イ・スギョン/「奇跡」(2022年4月日本公開)
TV部門:キム・シロク/「地獄が呼んでいる」
【新人賞(男性)】
映画部門:イ・ホンネ/「熱い血」
TV部門:グ・キョファン/「D.P.」
【新人賞(女性)】
映画部門:イ・ユミ/「Young Adult Matters」
TV部門:キム・へジュン/「捜査官 ク・ギョンイ」
【男性バラエティー賞】イ・ヨンジン
【女性バラエティー賞】ジュ・ヒョンヨン
【TikTok人気賞(男性)】イ・ジュノ(2PM)
【TikTok人気賞(女性)】キム・テリ
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